普段はいろんなチーズが詰め合わされたセットを買っている。カットされた状態の物ばかり食べているのだが、たま~には贅沢気分を味わうためにチーズを丸々1つ食べてみたい。普通の大きさだと2、3000円はするので60グラムくらいのプティ××というチーズを買うのだが……ソレダメ!
今回、見つけたのはル・トルゥ・デュ・クリュという60グラムの小さなチーズ。オレンジ色の表皮に包まれており、少しベタベタとしているように見えるのでクセの強いウォッシュチーズに違いないと見当を付けて購入した。
見当は外れてなかった。ル・トルゥ・デュ・クリュは「チーズの王様」と言われるエポワスと同じ地方、同じ製法で作られている小型のチーズで、ブルゴーニュ産のブランデーで2日に一度の頻度で表皮を洗われて熟成される。その臭いは「神のおみ足」に例えられる強烈さ。皮ごと食べようなんて物好きはあまりいないレベルで臭い! 表皮を剥げば超ミルキーでトロトロな生地が現れる。小さいながらもエポワスを丸々1個味わうなんて贅沢をしちゃおうと、封を切ると…意外と臭いは控えめ。消費期限まで残り少ないはずなのに生地も硬めで熟成が足りない。スプーンで生地をすくって食べようとしていたのに……。刺激が足りなくて表皮ごと食べた…そんなのエポワスじゃない!!
これまでにも何度か同じ失敗をしている。チーズが熟成するにはある程度の大きさが必要なようで、プティ××な掌に乗るサイズのチーズは熟成させようとしても思ったような状態にならない。白カビチーズは小型の物がよく売られているがことごとく失敗している。小さな白カビチーズはフライにすると美味しいけれど、そのまま食べようとは思わなくなった。ウォッシュならもともと熟成が進んでいるはずだから大丈夫では…と考えたのだが……熟成したチーズを期待するなら小型チーズは避けた方がよさそう。
著者: へた釣り