みりんは調味料は間違い。みりんはもともと室町時代後期からお酒として飲まれてきた。調味料として使われるようになったのは江戸中期からだ。フレッシュチーズを「のみりんこ」という飲めるみりんの粕に浸けて熟成させた和風酔っぱらいチーズを見つけた。和酒好きならたまらない味だ!!
本来のみりんの原材料はもち米・米麹・本格焼酎の3種だけであるそうだ。のみりんこはもち米は相知町産のひよくもちという高級品種を、麹米には山田錦、これに焼酎を加えてアルコール分が13~14%にする。焼酎ベースのもち米リキュールこそが本来のみりんであると考えてよさそう。もち米由来のでんぷんを多く含むため甘く、室町時代には上流階級の女性が愛飲したお酒であったそうだ。飲めるみりんであるのみりんこは1:2で炭酸水で割ってレモンを絞って飲んだり、1:1でお湯割りにして飲んだりするといいそうだ。
のみりんこチーズはフレッシュチーズをのみりんこのみりん粕に浸けこんで熟成させた物。同じようにワインに浸けて熟成させたチーズは酔っぱらいチーズと呼ばれ、イタリア産の物をよく見かける。のみりんこチーズはお酒の弱い人は注意と書かれており、アルコール分を2%としっかり残しす。みりん粕をたくさん使っているので炭水化物量は100グラムあたり11.9グラムと通常のチーズに比べてすごく多いが、大量に食べる物ではないので気にしないことに。
白くキレイな生地のチーズで表面にはみりん粕のオレンジ色の部分がある。フレッシュチーズらしいやさしいミルクの甘みと酸味をまず感じることができ、口の中でほわりと蕩けるとみりん粕の香りと甘みが鼻に抜けて行く。お酒、特に和酒が好きでチーズも好きならこれが嫌いな人はいないのではというほどに絶妙な味と香りの組み合わせだ。もしかすると、フレッシュチーズ全般とのみりんこはマリアージュするのかも? のみりんこは人気で品薄。入手困難だが試してみる価値はありそう。
著者: へた釣り