厳しく糖質制限していたときには甘い物など別にいらないと思っていた。強がりではない。本当に甘い物を食べたいという欲求はなかった。少し手綱を緩め少量なら甘い物を食べられるようになると……甘い物に飢えだした。糖質にスリップ? 極上のメレンゲ菓子「雪塩ふわわ」にハマる。
サラダやお刺身に使う塩は麻布十番にある塩屋(まーすーや)で買っている。塩の味がよいと少量の使用で十分に満足でき、塩分摂取量が減らせるのではないかと考え、少し高い塩を買っていた。血圧は低めで安定しているのでこの作戦は成功していると思う。腎臓へも好影響が出るようで、糖が出なくなっても出続けていたたんぱくも出なくなった。
塩屋の入り口付近で売られている(ということはお店的には推しの商品)が雪塩ふわわというお菓子。メレンゲに砂糖を混ぜてココナッツなどで味付けしたものだ。試食できたので1個くらいならいいかなと口に入れてみると……口の中で唾液を吸って、ふわっと膨れるような感触があり、そのままふわわわわわわわわわ~っと消えて行く。まさに商品名通りの食べ心地。ココナッツの味とほんの少しの甘みが舌の上に残る。甘みに飢えていたせいか感動的な美味さだった。塩と一緒にレジに持って行く。
一袋で25グラム。20粒くらいは入っているので1粒1グラムくらい。仮にこれが全部砂糖だったとしても糖質の摂取量は1グラム。実際には卵白の方が分量が多いので、1袋一気食いでもするのでなければ気になるほどの糖質量にはならない。1日1粒ずつおやつの時間に口に放り込む。それですごく幸せになれるのだから安上がりな男になったなぁと思う。
著者: へた釣り