サラダのトッピングにもチーズを使うのだが、チーズそのものの味を楽しむ盛り合わせと違って、コスパ重視となる。グラム当たりの単価が安い物をみつくろっていろいろ試してみた結果、定番になっている3種を紹介する。大きなブロックで買うと得なので消費期限を考えまとめ買いする。
グリーンサラダにすりがねですりおろしたチーズをかけると塩の代わりにもなり抜群に美味しくなるってことは疑う余地がない。すりおろして香りが立ち、濃厚な味が楽しめるチーズの代表といえば、パルミジャーノ・レッジャーノだが、毎日使うには少々どころか相当お高い。同じイタリア産のグラナ・パダーノに置き換えると値段が3分の1程度になる。イタリアでも「キッチンの夫」と呼ばれ家庭に常備されているチーズである。味の深み、香りの豊潤さではパルミジャーノ・レッジャーノに適わないが、サラダと混ぜるなら十分。粉チーズならわざわざすりおろさなくても売ってるわけだが、同じ分量で比べるとグラナ・パダーノの方が安い。また粉チーズの原料を見るとアメリカ産なのにパルメザン(パルマ地方で作られた)チーズというよく分からないことになっているので怪しすぎる。
チーズを味付けの一部に使うのではなく、キューブ状にカットして、具の1つとして使うのであれば、多くのセミハード系チーズがぴったりだし、生地のしっかりしたブルーチーズもいい。フェタやボッコンチーノのようにサラダに合わせるために作られたと思えるようなフレッシュチーズもある。コスパのよい物をあげると、ゴーダ、チェダーなどになる。ニュージーランド産ならかなり安く手に入る。安売りされている物などを見つけたら買うという選び方でいいと思うが、ドイツ産のステッペンかデンマーク産のモザレラを推したい。これらはモッツァレラと同じパスタフィラータという製法で作られたチーズで熟成させセミハードくらいに水分が抜いた物だ。優しいミルクの味わいとモッツァレラっぽい食感が残っており、サラダの味がなんだか軽やかになる。
スライサーで薄くスライスしたチーズをトッピングするならオレンジ色が鮮やかなミモレットがオススメだ。上でオススメしたチーズに比べると100グラム当たりのお値段は少し高くなるが、スライスして使うのならサラダ1皿分に使う量は抑えられる。ミモレットは熟成が進むとカラスミのような食感と味になるのだが、そうなった物をサラダに入れるのはもったない。6週間熟成の若い物で十分だ。これならお安く手に入る。若いといって熟成が進めばカラスミのようになる片鱗は十分に感じられる。鮮やかなオレンジ色がグリーンのサラダによく映えるのもうれしい。
著者: へた釣り