大阪では飴やキャンディのことを飴ちゃんという。飴にちゃん付けなんてなんか変と妻に言われてちょっと恥ずかしかったが、50年近く使ってきた言葉は改まらない。「ロカボンボン」を見つけて「糖質オフな飴ちゃんまであるんやなぁ~」と喜んでしまう。久しぶりに飴ちゃんを舐めた。
中目黒にある野菜スィーツ専門店パティスリーポタジュのオーナーパティシエール柿沢安耶が監修した。スクラロームやアセスルファムKなど、血糖値への影響が少ない糖アルコール類によって甘みがつけられており、1粒あたりの糖質量は0.16グラムと書かれている。3種類の味の飴ちゃんが入っている。「抹茶ミントのロールケーキ」味、「マンゴーキャロットのココナッツムース」味、「ジンジャーガトーショコラ」味。スィーツ好きでも甘い物好きでもないが、糖質オフ道楽を始めてから15カ月間、飴ちゃんは1粒たりとも口にしていなかったので買ってしまった。
「やさしい糖質」と書かれていたが、やさしい味だった。砂糖のくどい甘さはない。いずれの味の飴ちゃんも口に入れると抹茶の味であったり、マンゴーの味であったり、チョコの味であったりがふわりと広がる。甘さも感じるが甘すぎはしない。飴ちゃんなのに甘さは少しずつ収まっていく。変わりにミントだったり、ココナッツだったり、ジンジャーだったりのほのかな味を楽しむことができる。随分繊細に味の組み立てがされている飴ちゃんだなぁと驚いた。止められない止まらない味ではないのがかえってうれしいかも。
著者: へた釣り