輸入チーズの赤玉といえばオランダのエダム。国産チーズの赤玉といえば島根県・木次乳業のイズモ・ラ・ルージュ? 赤いワックスに包まれた小型(180グラム)のゴーダチーズで、牛乳の風味をしっかり残したクリーミー&ライトなお味。なんだか懐かしい味のような気がする。
木次乳業は「自然に逆らわない生産」を目指す島根県にある食品会社。バターがスーパーなどで売られているのは何度か見たことがあったが、チーズはこれまで意識していなかったので初めて買った。奥出雲の酪農家たちが育てた良質の生乳を原料とした優しい手作りチーズであるらしい。今回購入したゴーダ以外にもカマンベール、プロボローネ、モッツァレラなど、フレッシュタイプを含む様々なチーズを作っているようだ。
赤いワックスに覆われたイズモ・ラ・ルージュのワックスを外すと、優しいチーズの匂いが漏れてくる。強く主張しない控えめで優しい匂いなのはまだ熟成しておらず若いタイプだからだろうか? 若い分食べやすいチーズだ。白くきれいな生地は少し力を加えるとフォークがスッーと入っていく。冷蔵庫から出したばかりのバターのような手応え。匂いだけでなく味も優しい。ゴーダらしいジャリジャリとした食感を残してミルクの味が口の中に広がる。
ゴーダチーズは、薄くスライスしてサラダにトッピングすると美味しい。また、熱を加えると糸を引いて伸びるのでピザ風目玉焼きなどにも使える便利なチーズだ。熟成が進むと硬く引きしまり、ナッツ系の香りが強くなってくる。味は濃厚さを増し、カラスミのようなと言われることもある甘味が出てくる。次に買ったときはしばらく冷蔵庫で寝かせて、もう少し熟成が進んだイズモ・ラ・ルージュを食べてみたい。
著者: へた釣り