有楽町にあるアンテナショップ茨城マルシェで「ミスター長嶋も食べているおすすめ品!!」と煽られて買ってしまった「青仁一粒」なる超高級納豆。かき混ぜずに一粒ずつという但し書き通りに食べてみたらご飯のお供ではなく日本酒のお供にぴったりな夜納豆だった。少し贅沢な酒肴にどうぞ!!
ミスター長嶋の食生活…すげぇなと感じたエピソードを1つ覚えていた。ミスターJr.の一茂くんがテレビで真顔でこういった。「えっ? サクランボって桐の箱に入ってるもんじゃないですか? 桐の箱にはいってないのなんて初めて食べます」。どんだけ上等なもんばっかり食べてるんだよっ!!と驚いたし、それを億面もなく言えるおぼっちゃん育ちのおおらかさに驚いた。青仁一粒もサクランボでいえば桐の箱に入っている級の高級品である。心して蓋を開ける。
かき混ぜずにという理由は蓋をあけるとすぐに分かる。少し柔らかめに煮られた豆は乱暴にかき混ぜると崩れてしまう。発酵の段階ですでに形が崩れてしまった物もいくつか見られる。宮城県産の青仁青豆という豆が使われているようでサイズは大粒だ。表面に薄く糸を引いている。香りはそれほど強くはないが、納豆らしい臭いがほのかに感じられる。一粒ずつ箸で口に運ぶ。ネトッとした食感を残して歯が豆に入っていく。甘味は強くはない。どちらかというと、大豆の苦みの方が強く感じられる。ご飯のお供というよりは酒の肴用納豆と考えた方がいい。日本酒とは絶妙にマッチしそうだ。
お好みでタレをとも書いてある。トロミのある独特なタレで甘味が強く、中華の餡のような絡み方をする。大豆の苦みが抑えられ、随分と食べやすくはなったが、納豆というよりも餡かけの煮豆を食べているって感じに。あまりかけ過ぎないで別のお皿にタレを絞って、味に変化が欲しいときにチョンと付けて食べるくらいの方がいいかな? 納豆ではなく納豆を作る技術を使って作られた珍味だと思って食べてみよう。酒肴だと考えれば値段も高いと感じなくなる。
著者: へた釣り