輸入食材の栄養成分表に「FAT」とある。「太った」と同時に「脂肪」のこと。「lardass」なんてスラングも…「ラードのケツ」。脂肪、特に動物性の脂質の摂取は肥満の原因と長く考えられてきたことの名残だ。でも、本当の肥満の元は糖質。そのうち「Sushiass」なんて言葉できるかもね。
「お肉を食べるときは脂の部分を切り落として食べないように」「天ぷらは衣を剥いで」。脂質制限ダイエットではこう指導されることがあるらしい。天ぷらの衣は糖質でもあるので剥ぐのは正解かもしれないが……それって天ぷらなの? 脂質を摂取すると体の中で脂肪になるは間違いで、脂肪の多くは余剰に摂取された糖質がインスリンの働きによって中性脂肪となり脂肪細胞に蓄えられたもの。かといってすべての油脂が体にいいというわけでもない。摂取すべき脂質と忌避する脂質を選んで上手に摂取するのが大切だ。
油と脂の差って何かというと、油は常温で液体の物、脂は常温では固体の物というだけのこと。ほかの分類法として植物油脂と動物油脂があり、かつては植物油脂はヘルシーで健康的、動物油脂はコレステロールを上げる悪物とされた時期もあったが、これもあまり意味がないようだ。食用の油脂の分類はこんな感じで捉えるのがいいようだ。
体によい油として流行中のココナッツオイルやえごま油、亜麻仁油などの名前が出てきた。摂り過ぎはダイエットの邪魔になるが、適切な種類の油脂を適切な量摂ることで健康的に痩せやすい体を作ることができる。油選びのコツは、なるべく自然な方法で抽出された物を選ぶことに尽きる。マーガリンやショートニングのように不自然な方法で作られた油はやはり体に悪い影響が出る。また、揚げ油が典型的だが、酸化した油は健康の敵。良質の油脂を摂取するように心がける。
著者: へた釣り