糖質オフ道楽に欠かせない食材がチーズ。種類が豊富でいろんな食べ方ができるので選ぶのも食べるのも楽しい。低糖質で血糖値を上昇させないというだけでなく、整腸作用、高血圧予防、ストレスの抑制、エネルギー代謝の向上、虫歯予防、美肌や育毛効果まである万能健康食!?
チーズは牛や山羊のミルクに乳酸菌やレンネット(凝乳酵素)を加えて固めた物から水分(ホエイ)を除いた物を発酵熟成させて作られる。ミルクに含まれるたんぱく質、脂肪、ビタミン、カルシウムなどはチーズに濃縮されて残り、水溶性のビタミンと乳糖はホエイに溶け出して取り除かれる。ミルク1杯飲むのとチーズ20グラムを食べるのは栄養的にほぼ同じ。乳糖が除かれたことで糖質をほとんど含まない分、牛乳やヨーグルトよりも血糖値に影響を与えない。
チーズは脂肪が多いので食べると太るというイメージがある。もちろんカロリー超過してチーズを食べれば太るのだが、チーズの脂肪は細かい脂肪球にまで分解されているため、お肉の脂肪などとは異なって体外へ排出されやすく体につきにくいという特徴がある。さらにチーズには脂質代謝をアップさせるビタミンB2が含まれているのでエネルギー代謝が活発になる。カルシウムには体重の増加を抑える作用があるという研究もあり、チーズは太るというイメージを覆しダイエット食として最近注目されつつある。
糖質オフ生活の障害の1つが便秘。薬などを飲むのではなく腸内環境を適正にして便秘を解消したいと考えたときにチーズは非常に効果的だった。チーズに含まれる乳酸菌は腸内の善玉菌の1つでその分泌によって作られるペプチド(アミノ酸の集合体)は血液中のコレステロールを下げ、ビフィズス菌などの腸内細菌を安定して生息させるという整腸作用がある。さらにチーズ内に残っている乳糖には腸内で大量の水を吸収するという特徴がある(牛乳を飲むと下痢をする人がいるのはこのせい)。チーズに含まれる乳糖の量では下痢にはならずほどほどに便を軟らかくしてくれるという効果を期待できる。食物繊維を多く含んだ野菜とチーズは便秘解消&栄養バランスともに最強の組み合わせだ。
チーズに含まれるカルシウムは、魚や野菜に含まれるカルシウムよりも吸収されやすいという特徴がある。野菜に含まれるカルシウムの吸収率は15%~30%。小魚でも25%~30%なのに対しチーズは40%~55%吸収される。もともとチーズはカルシウムの含有量が多いので骨粗鬆症対策に非常に優れた食品ということになる。カルシウムにはストレスを抑制する働きもあり、少しイライラしがちなダイエット中の心の安定にも効果的だ。また、カルシウムとたんぱく質から作られるペプチドにも血圧を下げる働きがあり、ナトリウムの排泄を促すカリウムとともに高血圧予防にも効果があるという。
チーズの効果としてよくピックアップされるのが美肌効果。チーズを「食べる美容液」と例える人もいる。チーズには皮膚や粘膜の健康を保つために必須のビタミンAが豊富に含まれている。皮膚の原料となるたんぱく質も多いことから美肌効果を見込めるってことのようだが…美肌にはあまり興味がないw むしろ気になるのがハードタイプのチーズを食べると虫歯予防の効果を期待できるってことと、チーズに含まれるメチオニンというアミノ酸には育毛効果が期待できるってこと。女子は美肌でいつまでも美しく、男子は髪の毛キープで若々しく。
著者: へた釣り