昨年の4月4日に糖尿病と診断されこのままでは入院してインスリン治療になると宣告されて始めた糖質オフ。数カ月で血糖値を下げる薬が必要のない状態にまで体調を戻せた。体重は23キロ減。30%を超えていた体脂肪率は目標としていた15%になったよ。
体重の推移は上のグラフの通り。最初の2週間は1日あたりの糖質摂取量を20グラム以下にするガチ糖質オフ。人生初のダイエット経験だったが、面白いように体重が落ちるので達成感がある。ダイエットを長期にわたる健康管理プロジェクトと捉えるなら早い段階で成功する手応えを掴むのは大事だと思う。医者には体重85キロを目指してと指導されたが、わずか3週間で目標を達成した。
次の目標は80キロと言われたが、順調に体重は落ち続け、6月下旬には75キロを切るようになった。1日の糖質摂取量は80グラムを上限とする糖質オフの並。この1年の食事の基本はこの糖質量となった。砂糖はもちろんのこと、お米や小麦粉、芋類などの摂取をなるべく避ける食事を心掛けれけばよい。ガチ糖質オフに比べメニューの組み立ては難しくない。糖質を摂るときは体によさそうな根菜類や納豆などで摂るように心がけた。
ダイエットには停滞期が付き物と妻からは説明されたが、体重が75キロを切ったあたりから減量のペースは目に見えて落ちた。次の5キロ…70キロを切るのに5カ月近くかかった。糖質オフはカロリーを気にせず食べられると説明されることが多い。たしかに最初の数カ月はその通りなのだが、カロリーを意識しないと体重の減少は止まった。少なくとも自分の体では糖質を減らしても体重は減らなくなった。そのころからカロリーも意識して減らすようにし始めた。食事の量はそれまでの糖質オフ生活で暴飲暴食をしていたころに比べて少なくても大丈夫になっている(妻いわく胃袋が小さくなっている)。カロリー制限をしても食事の満足感を得られるようになっていた。糖質をカットしたダイエット初期に比べると落ちるスピードは緩やかだが1月単位でみれば着実に体重を減らすことができている。
カロリー制限と同時に始めたのができる範囲での筋トレ。それまで運動は血糖値を上げないための食後30分程度の散歩だけだったがアームバーと腹筋を毎日するようにした。趣味の釣りの最中に自分の筋肉量と持久力が明らかに落ちていることに気付いた。それまで片手でできていた竿の操作が両手を使わないとできない、1日休まずに続けられた動作が休み休みでないと続けられないなどこれはまずいぞと感じる運動能力の低下を感じた。たんぱく質を適正に摂取すれば筋肉は落ちないとされているが、時計は巻き戻せない。一度落ちてしまった筋肉を戻すには筋トレしかない。柔道の経験で筋肉は鍛えた場所に鍛えた分だけ裏切らずに付くことを知っている。散歩のおかげで足腰は筋肉を維持できていたので、腕と腹筋を鍛えることにし、成果は上がっている。
糖質オフがいくつかの体の不調をもたらすことも分かった。最初のころ苦しんだのが便秘。炭水化物は糖質+食物繊維。糖質の摂取量を減らすとどうしても食物繊維の摂取量も減ってしまうようだ。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂取するように心がけるといくらかは改善したが……便秘との戦いが糖質オフ生活初期の最も苦しかったことだった。数日に1度は浣腸しないと日常生活に差しさわりがあった。これが辛くて糖質オフはあきらめるって人もいるんじゃないだろうか? 食事のメニューを組み立てるときにまずは食物繊維が足りているか、不溶性食物繊維は十分かを計算する必要がある。もう1つ…腹筋を鍛えると便通は改善した。腹筋の衰えが便秘のもう1つの原因だったかもと考えている。
395から100以下に血糖値を急に落としたことでいろんな体の不調が起きていたかもと医者から指摘された。眼科では眼底の出血やむくみが多く見られ血糖値を急激に変動させたせいではないかと指摘された。眼底の状態は血糖値が安定するに伴い改善しつつある。もう少し頑張って体重を落とそうとすると必ずといっていいほど数値が悪化するのが尿酸。糖質オフすると尿酸値が一時的に悪化することがあると書かれていたが…糖質量を変化させなくても体重を減らすと尿酸値が悪くなるような気がしている。糖質摂取量の問題ではなくすべてのダイエットに共通する不調なのかな? 脂質の摂取量が増える糖質オフではコレステロール値が悪化することがあると指摘されていたが今のところ正常値どころかかなり優秀な数値をキープしている。チーズの脂質は健康にいいと信じることにしている。
著者: へた釣り