会社の仲間とランチ。今日はトンカツでも食べようかとなったときに一人その場を離れて他の物を食べに行くのは少々寂しい。そんなときでも食べる順番を考え、食べ方を工夫すれば、血糖値の上昇を抑えられる。ガチ糖質オフ中はさすがに無理だけど、糖質オフの並生活ならなんとかなる。
糖質は胃をスルーして食べ始めてわずか5分で小腸から吸収が始まる。たんぱく質や脂質が胃で消化されている間にもファーストパスで消化器官をスキップした糖質のせいで血糖値は上がりだす。急激な血糖値上昇は肥満の元だし、糖尿病の敵。食べる順番を変えるだけで血糖値上昇は緩やかにできる。食物繊維と油、酢などで胃にトラップを仕掛けて糖質がファーストパスを使えないように邪魔しちゃうのだ。
キャベツおかわり自由のお店が望ましい。とにかく最初にキャベツを食べる。ドレッシングも成分が気になるがこの後トンカツを食べるのであるから、ドレッシングの糖質くらい誤差と割り切ってドレッシングをかけて食べる。キャベツの食物繊維とドレッシングの油や酢でこのあと摂取する糖質を少しでも長く胃に足止めする作戦。キャベツはおかわりを勧められたら遠慮なく頂こう。これ以上キャベツをおかわりされるとやってられないときはお店だっておかわりを勧めてこない。1回目のおかわりは自分から催促、2回目以降は勧められればおかわりをお願いするくらいが大人の食べ方かな? だいたい2回くらいおかわりできる。キャベツだけで10分かけるつもりでゆっくり噛んでゆっくり食べよう。
キャベツをたっぷり食べたら、いよいよメインのトンカツを食べる。糖質だからとフライの衣を剥いで食べるのはNG。それはもうトンカツではないし、周りの人からも何やってんだ、こいつ。一緒に食べにこなきゃいいのにって目で見られてしまう。トンカツは豚肉自体に糖質はほとんど含まれていない。衣分だけで糖質10グラム~15グラムくらいだ。夕食でそれくらい我慢することにして存分に味わう。気を付けるのはソース。これが意外と糖質が高いし、たっぷりかけてしまう傾向がある。少量でもパンチのあるカラシとソースを1:1で混ぜたものにほんの少量だけちょんとつけて食べるとよい。
最後に味噌汁、ご飯、お漬物だが、ご飯は注文のときに少なくとお願いしておく。「お茶碗半膳くらい」と指定してもちゃんと注文に応じてくれる。「ご飯なしで」とお願いしてみるのもあり。ご飯の代わりに小鉢を1品出してもらえたこともあるので、そういうお客さんは珍しくないのかもしれない。ご飯半分やご飯抜きくらいなら、「ダイエットしてて」「血糖値がヤバくって」と仲間にも説明しやすい。トンカツ定食ランチでの糖質摂取量は30グラムくらい。ご飯半膳食べても50グラムくらいなので、朝食や夕食で節制すればなんとかなる。血糖値もこの食べる順と食べ方を守れば急上昇を避けられるしピークも低く抑えられる。キャベツを食べた後、トンカツを食べるまで少し時間が空けばさらによい。最後にデザートが付いてる場合はさすがにあきらめよう。
みんなとランチなんて無茶は毎日はしないようにね。ごくごくたま~にくらいにしとこう。トンカツ屋さんなら手の打ちようもあるが、これがカレー屋さんやラーメン屋さん、お蕎麦屋さんのランチメニューだと、どれだけ手を考えても有効な糖質オフの方法が見当たらない。食べる順番や食べ方を頭の中でシミュレーションしてみて、これならイケそうってときだけ、仲間とのランチにお付き合いすることにしよう。
著者: へた釣り