通うお金がないし自力でなんとかなると信じているので賞賛したくはないが理想の姿はライザップのCMにある。ダイエット後に病気でもされました?と心配されるのは嫌だ。別人のように引きしまりましたね!!と驚かれる。これが理想。良質たんぱく(=MEC食)を摂って一人ライザップ♪
カロリーオフダイエットではなく糖質オフダイエットが優れている点がまさにここにある。カロリーを制限すると、高カロリーのたんぱく質と脂質が真っ先にカットされる。食事は糖質を含む穀物と野菜中心となる。摂取カロリーは基礎代謝相当なので……中性脂肪も確かに減りはするだろうが、同時に飢餓状態にある体は糖新生回路を使いだす。十分なたんぱく質は供給されていないので、筋肉を壊して糖を作ることになる。筋肉量を減らしてダイエットの効果を出すのがカロリーオフダイエットともいえる。
筋肉量の低下は、基礎代謝の低下でもある。飢餓状態にある人体が生命を維持するのに必要なエネルギー量を減らして危機を乗り切ろうとする理に適った戦略なわけだが、ダイエット終了時の体は体重こそ落ちているかもしれないが、体は危機的な状況に直面しそれに対処した後の状態である。病気でもされました?と心配されるのも当然といえる。筋肉量を落とし基礎代謝を減らした体は、すごく太りやすい状態。余剰に摂取した糖質はすぐに体脂肪となって蓄積されていく。カロリーダイエットがリバウンドしやすいのはこういう仕組みだ。
糖質オフ生活は筋肉量を減らさない(できれば増やす)ことが糖質の摂取を控えるのと同時に重要なテーマとなる。たんぱく質の1日の摂取推奨量は成人男性で50グラム、女性で40グラム。な~んだ50グラムの肉を食べればいいのか、それなら楽勝というのは間違い。肉だって成分すべてがたんぱく質ではない。サーロインのステーキ200グラムに含まれるたんぱく質で34グラム。25センチくらいのアジを1匹丸々塩焼きにして食べて20グラムくらい。ダイエット中だからとたんぱく質の摂取を控えてしまうと摂取推奨量には届かない。むしろ積極的に摂取していくつもりじゃないと、待っているのは病気でもされました?というつらい評価になりかねない。
たんぱく質摂取で留意すべき点がもう1つ。人体を健康に保つために必要であるにも関わらず体内で合成することができないアミノ酸(必須アミノ酸)に、トリプトファン、リシン(リジン)、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジンの9種がある。体内で合成できないということは経口で摂取する必要があり、この必須アミノ酸の含有量やバランスを数値化したのがアミノ酸スコア。100点満点で100点なのは、肉類(牛、豚、鳥などすべて)、魚類、卵・乳製品(ナチュラルチーズは92点)。
これって、MEC食ってこと? M(Meat:肉&魚)、E(Egg:卵)、C(Cheese:チーズ)なので、アミノ酸スコアが高くて糖質の少ない食品がMECだ。MEC食では1日あたり肉200グラム、卵3個、チーズ120グラムを目安に1口30回以上噛んで食べることが勧められる。必要とされるたんぱく質の摂取推奨量をきちんと摂れていて、高アミノ酸スコア、低糖質、運動を取り入れることで筋肉量を維持(増進)できるとすれば、糖質オフとMEC食は、別人のように引きしまりましたね!!な体になるための両輪ということになる。
著者: へた釣り