一年中売られている物だが納豆にも旬がある。大豆の収穫時期は秋から冬。収穫後ほど良く水分が抜けた1月~2月に納豆は旬を迎える。現在の食品加工技術なら夏に納豆の味が落ちるってことはないが、暑い日の朝には味が鈍重なと感じることも。山形のだしで夏味のさわやか納豆を!!
スーパーの食品売り場をうろちょろしていて見つけたのが黒森納豆本舗の「山形のだしと納豆」。値段もさして高くなかったので迷わず購入した。山形の郷土料理であるだしは、夏野菜と香味野菜を刻んだものを醤油や酒などの調味料で味付けした物で冷奴などにかけて食べると美味いことは知っていた。キュウリが主役なので夏が旬のさわやかな味わいの即席お漬物である。納豆との組み合わせ……想像がつくような……つかないような。
小粒の納豆45グラムに対してだしが36グラムとだしは薬味というよりまさに「山形のだし」と「納豆」という分量である。まずは納豆だけを練る。粘りはやや強めだった。これにだしをかける。だしは封を切るとキュウリのいい香りがする。市販されているだしよりも野菜が細かく刻まれているのは納豆の粘りと混ざりやすいようにか。だしとともに少し練る。強めの粘りがだしによって伸ばされる。豆腐との組み合わせが絶品なのだから大豆で作られた納豆とだしの組み合わせも悪くない。どころか相当いい。キュウリの香りと大根の辛みが納豆を包み込み、夏味のさわやか納豆に変身している。ありかなしかというと断然あり!!
お気に入りの小粒納豆とだし(生姜や茗荷の味が強い物が個人的には好み)を組み合わせれば結構いろんな味のバリエーションを楽しめるのではないかと考えている。だしは買ってくるのではなく自分で納豆用にチューンした物を作ってみるのも面白いかも。夏の納豆道楽のお楽しみの1つになりそうな気がする。
著者: へた釣り