子供1号が高校の卒業旅行で北海道に行っていた。お土産は当然チーズだ。今回買ってきてもらったチーズはハズレなしの大当たり。こだわりを持って作られている北海道産のチーズはあなどれないと思い知る。毎週食べている世界の有名チーズとそん色なしの美味しさだったよ。
あなどれないと感じたってことは、どこか心の中で北海道産のチーズをあなどっていたんだと思う。今回食べたチーズたちでそんな気持ちは完全に払しょくできたように思う。シマエナガはシャウルスに負けないクリーミーさだったし、横市チーズは海外から輸入されている殺菌乳のカマンベールよりも濃厚なミルクの旨味が凝縮されていた。わさび醤油で食べるなんて日本ならではの変わり種も楽しめて至福のチーズプラトーになった。
お気に入りのチーズであるシマチカプを作っている根室のチーズ工房チカプのチーズが3種類。これは絶対に買ってきてねとリクエストしてあった。ほかのは子供が選んで買ってきてくれた。横市チーズは今度、北海道に行ったら必ず探して買う気がする。それくらい美味しかった。両方白カビだが個性が全然違うので両方食べても飽きない。
1.シマエナガ
チーズ工房チカプ 牛乳 白カビ
シャウルスに似た小型の円筒型チーズ。生クリームを足して作られているのでバターを思わせるような濃厚な味わいだ。熟成が進み上部の中央が凹んでくると食べ頃になる。ねっとり蕩けた生地はカスタードクリームのような甘みがありクリーミーだ。若いうちは物足りないので室温で熟成を進めてから食べないともったいない。
2.シマフクロウ
チーズ工房チカプ 牛乳 セミハード・ハード
放牧した牛から搾った乳だけで作られ半年くらい熟成されるのでこの時期入手できるのは夏ミルク版。生地が少し黄味かかって水分が抜けて濃縮されたミルクの味とナッティな香りが格別だ。北海道産牛乳の質よさを封を切って匂いを嗅いだだけで満喫できた気分になった。北海道産の白ワインとともに楽しみたい。
3.アカゲラ
チーズ工房チカプ 牛乳 セミハード・ハード
熟成期間1~2カ月のセミハードチーズで赤い外皮とブロックのような四角い形が特徴だ。そのまま食べると優しい感じのミルクの味がするが、加熱すると芳醇な香りが立つようで、パンに乗せトースターで焼いたりフライパンで溶かし茹でたじゃがいもに乗せたりといった食べ方が推奨されている。キャラウェイシード入りもある。
4.大地のほっぺ
チーズ工房NEEDS 牛乳 セミハード・ハード
しっとり&クリーミーな食感の中に牛乳の味がしっかりと感じられる。ほっぺのように柔らかいミルクのお餅をイメージして作られたそうで、セミハードなのにしっとりとした食べ心地で表皮は白カビに覆われ、カマンベールに似る。セミハードらしい香りとミルクのコクと白カビらしい食べやすさを両立させたチーズかな?
5.横市チーズ
横市フォロマージュ舎 牛乳 白カビ
カマンベールと同じくらいの大きさと形をした白カビチーズで木箱に入れられ売られている。熟成を進めてから食べるとミルクの風味がしっかりと感じられる。あっさりしているようでいて濃厚なミルクの甘みがある。輸入された殺菌乳から作られたカマンベールに比べてもかなり美味しい部類に入るのではないかと思われる。
6.わさび醤油で食べる生チーズ
長沼あいす 牛乳 パスタフィラータ
モッツァレラチーズの新しい食べ方を提案したチーズだ。北海道産の新鮮な牛乳で作った、少し水分を抜いたモッツァレラを薄くスライスしてあり、モキュといった感じの独特な弾力を楽しむ。醤油にわさびやしょうがを添えてお刺身のように食べる。チーズ自体の味は控えめになっており、ほのかにミルクの甘みを感じる程度。
著者: へた釣り