恵比寿銀座通りを1本か2本それるとラブホが数軒。そのせいかこの一帯にはコスパのよい飲み屋が多い。博多うどん酒場イチカバチカもそんな一軒だ。一風堂と博多焼とりの有名店である八兵衛がコラボしたからイチカバチカ。博多を中心に九州のうまいもんがお安く食べられちゃうのだ。
昼は博多うどんの店、夜は博多うどん酒場になる。腰の弱い麺と透明なつゆが特徴でごぼうの天ぷらを乗せて食べられることが多い博多うどんは東京では珍しいので食べてみたいのだが…いかんせん糖質量が多すぎて手を出せない。昼は無理なので夜に何度かお邪魔しているが、夜は夜で東京ではあまり食べられない珍しい料理からちょっぴりジャンクな肴まで、リーズナブルなお値段で楽しめる。特に、ゴマカンパチと一八レモンサワーは絶品だ!!
席に着いたら迷わず一八サワーをオーダーすべき。凍ったレモンがグラスに詰め込まれており、それが氷代わり。グラスの縁には塩がスノースタイルになっている。氷が解けることがないのでゆっくり飲んでも味が薄まることはない。飲み干すと中お代わりをやかんでもらう。たっぷり5杯分+ちょっと多め?に入っている。1杯目ではレモンの味は控えめと感じるかもしれないが何杯か中をお代わりしているとレモンがとけだし味が濃厚になってくる。個人的には3杯目が好みで4杯飲んだら新しいレモンに交換する。
肴で是非最初に頼んでおきたいのが、ゴマカンパチ。そのまま食べても美味しいカンパチのお刺身にたっぷりのゴマだれをまぶしてその上にネギと刻み海苔。生姜か山葵をお好みで少し付けて食べる。もともと脂の乗ったカンパチにゴマの油と風味が加わるのであるからたまらない。博多の名物料理にゴマサバがあるがそれの贅沢版になっている。
博多では豚バラを串に刺して焼いた物を焼きとりというらしい。焼き鳥ではなく焼きとりである。では、「とり」にどんな字を当てるのかと考えてみたが思いつかなかった。焼きとりは塩、タレ、味噌の3種の味つけで提供されていたので1本ずつ食べてみた。味の好みは人それぞれだろうが少し焦げた感じになるタレが個人的には激うまだった。
ジャンクっぽい物からは辛子レンコンボールと厚切りハムカツ、そしてゴボ天スナック。辛子レンコンボールはすりおろしたレンコンに辛子味噌を加えて丸めて揚げた物。辛子レンコンのアレンジ料理だ。厚切りハムカツは期待通り。居酒屋が良心的かどうかはハムカツの厚さで量れると信じている。イチカバチカはもちろん良心的なお店だった。ゴボ天スナックはうどんに乗っているゴボ天を楽しめる。カレー塩が付いてきた。
最後にもう1品。是非オススメしたいのが爆裂豆腐。なんでもNY帰りであるそうで、一風堂ニューヨーク店での人気料理であったそうだ。豆腐がぐつぐつと煮られているのは真っ赤な汁。ピリ辛ではなく激辛の部類に入るのではないかと……。飲みすぎで眠くなったなんてときには効き目抜群だ。
著者: へた釣り