貧果のことが多いとはいえ、1人分くらいのおかずは釣れているので家での食事は魚料理中心。たまに外食するときくらいは美味しい肉を食べたくなる。暑さで少しバテ気味だったので焼き鳥などより少し上等なお肉とをということで恵比寿の五叉路にある肉天国(にくてんのくに)へ行く。
居酒屋好きで肉とくれば焼き鳥、焼とんが候補となるが、ちょっといい肉=大阪人なので牛!!を食べようとするとお店選びは途端に難しくなる。ワインと肉料理を楽しめる肉バルは増えているがバルというのは飲んだくれにはどうも尻の座りが悪い。では焼肉はというと確かにビールと焼肉は悪くないが焼肉屋は飲みに行くというより食事をしに行く場所のような気がして、お酒が進まず飲み足りないことが多い。肉天国は居酒屋なのに美味しいお肉料理を楽しめる数少ないお店の1つである。
レモンサワーを注文し、まずはスピードメニューから痛風味玉を頼む。黄味の部分が半熟になっている味付け玉子の上にウニとイクラ、ネギをトッピングしたという得体のしれない食べ物だ。ワサビが添えられており少量乗せて口に運ぶ。ウニのねっとりと黄味のねっとりが口の中で混ざり、イクラの醤油漬がアクセントになる。最後に醤油(燻製?)味の白身の歯応えと香ばしさを味わう。美味い物ばかりを上手に組み合わせてあるわけで美味いに決まっている。
お次は「イチオシ」と勧められていた3品。和牛炙りユッケ、バームぶうヘン、和牛肉巻寿司を。ほんの少し火を入れた半生の牛肉をユッケ風に食べる。お肉が柔らかくって絶品。おかわりしちゃおうかなぁと考えてしまうほどだった。バームぶうヘンは一度茹でた豚肉を鉄板で焼いて塩ダレで食べる。茹でてあるので箸でも切れる。和牛肉巻寿司の上にはまたもイクラとウニがトッピングしてある。牛肉×ウニが食べられる店はほかにもあるが4貫980円とリーズナブルに楽しめる。
居酒屋に来た気分を盛り上げてくれるのが肉豆腐だ。立ち飲み屋などで見つけたら必ず頼む。肉の味を楽しむというよりは肉汁がしみた豆腐(大ぶりな店ほど良心的)を味わうメニューだが、肉天国の肉豆腐はお肉がしっかりと美味しいので別物だった。汁まで残さずいただく。
そろそろお腹がいっぱいになってきた。最後に「客のほとんどが頼む」という牛トロ天と韓国の唐辛子をこれでもかと入れたピリ辛ポン酢で食べる塩豚天を注文。牛トロ天は一口サイズで黄味を溶いた甘辛い甜麺醤タレに絡めて口に放り込む。衣から口の中で蕩けるお肉が飛び出してくる。塩豚天は本当にこんなに唐辛子入れて大丈夫なの?と不安になるが唐辛子の風味はあるが辛くはない。揚げ物で〆られて満足度↑。
著者: へた釣り