割りと記憶力はいい方だと思っているが、苦手なのがカタカナの固有名詞の記憶。日本史や中国史に登場する名前は覚えられるのに、世界史に登場する名前は…全く覚えられない。チーズもカタカナだらけ。苦手なことに挑むと普段使ってない領域が刺激されて脳が活性化するらしい。
カタカナが苦手でも海外が舞台となった小説を読んだりする。登場人物が多い推理小説だとか、歴史小説には苦労した。カバーに書いてある登場人物の紹介と行ったり来たりして読み進めるのは小説の読み方としてはあまり適切だとは思えないので、登場人物に適当なあだ名を付けて読んでいた。ヨーロッパの王宮が舞台なのに登場人物に熊さん、八っぁん、甚兵衛さんに、与太郎www 実はチーズにもあだ名を付けて覚えているのだがあまりに世界観を崩すのでここでは発表しない。そんな個人的な話は置いといてチーズには本当にアルツハイマー病予防によい成分が含まれている。特にブリーやカマンベールなどの白カビチーズに多く含まれているそうだ。
ワインもチーズも産地まで覚えた方がより楽しめるので、これがもうカタカナ苦手な人には大変だったりする。地名はワインの産地で覚えるのが近道だ。チーズに合わせてフランス、イタリア、スペインのいろんな地方のワインを常備しておこうかな。その日の注目のチーズに合わせて同じ地方のワインを選べればなんだか格好いいよね。
1.サント・モール・ド・トゥーレーヌ・ドゥミ・アフィネ
フランス 山羊乳 シェーブル
藁が通った円筒形のチーズ。「ドゥミ・アフィネ」はほどよく熟成させたという意味。表面の木炭と生地の間が少しトロトロになっていた。若い物に感じた酸味はなくなっており、代わりに山羊乳の味が濃縮されクリーミーさが増す。香りも熟成が進むとナッティーになり、チーズの熟成とはこういうことかっ!と驚かせてくれる。
2.クアルティローロ・ロンバルド
イタリア 牛乳 ウォッシュ
クアルティローロは秋に行われるその年最後(4回目)の刈り入れのことでその牧草を食べた牛の乳で作られていたが、今では年中作られるようになったようだ。少し酸味がありさわやかな味は秋よりも春っぽい。少し黄味かかった生地は少しシャリっとした食感でヨーグルトにも似た香りとミルクのコクをしっかり感じることができる。
3.エルヴィ
フランス 牛乳 白カビ
6月から9月に搾った牛乳で作られるシャンパーニュ地方の白カビチーズで、製法などは同地方の代表的なチーズであるシャウルスに似る。生地のミルキーさは確かに似ているが、シャウルスよりも少し生地が硬い感じ。熟成してトロトロの部分と芯の部分、白カビの表皮部と3つの味を味わえる。熟成した物を見つけたらまた買う。
4.ブル・デル・レ
イタリア 牛乳 青カビ
ブドウの葉に包まれて熟成される青カビチーズで、「レ」というのは王様の意味があるらしい。ねっとりとした食べ心地で甘みを強く感じる生地の外側(ブドウの葉)に近い部分は少し茶色くなっている。赤ワインのような味とは言わないが、どこか赤ワインに通じる風味がチーズに移っている。青カビの刺激は控えめでおとなしい。
5.ケソ・マンチェゴ・アルテサーノ
スペイン 羊乳 セミハード・ハード
ドン・キホーテにも登場したスペインを代表するチーズがケソ・マンチェゴ。アルテサーノはスペイン語で家内工業製の意味で、伝統的な製法を継承して作られている物のみが名乗ることができる。口に含むとまずは羊乳らしい甘みが広がり、芳醇な香りが鼻へと抜ける。ケソ・マンチェゴは何度か食べたことがあるが別物の美味さ。
6.アボンダンス・フェルミエ
フランス 牛乳 セミハード・ハード
サヴォワ県のヴェルト渓谷で放牧されるアボンダンス牛の乳から作られる。黄色の生地にはミルクの甘みと旨みが凝縮されており、優しい塩味とナッティな香りが特徴だ。14世紀にはアボンダンス修道院で作られていたという歴史を持つチーズだが、生産量は少なめ。側面に押されたマークが楕円形の物が農家製(フェルミエ)だ。
7.サルヴァ・クレマスコ
イタリア 牛乳 ウォッシュ
塩水で表皮を洗いながら熟成されるのでウォッシュチーズではあるが、色とりどりのカビに表皮を覆われたセミハードチーズでもあり、中央部はソフトチーズのようでもありと1つのチーズで3種類の味を楽しめる。薄くスライスして味の違う部分をミルフィーユのように重ね、オリーブオイルをかけて食べると絶品であるそうだ。
著者: へた釣り