会社の仲間とそろそろ鍋の季節だねという話に。たまたま3人とも関西出身。てっちりやうどんすきなどが候補にあがったが、名前があがった瞬間に全員一致でそれっ!!となったのがクエ鍋だった。探してみると東京にはクエ鍋が食べられる店が結構ある。恵比寿・佐藤ならコスパも上々だ。
クエ鍋食べたいねぇと意見の一致はみたものの、和歌山県の高級な宿や料理屋で食べられるのは知っていたが、東京で手が出る値段で食べさせてくれるところがあるかは不安だった。でも、そこはさすが東京である。検索してみると結構な数の店が見つかる。そんな中から選んだのが恵比寿にある居酒屋佐藤。居酒屋なのでリーズナブルな値段でクエ鍋を提供してくれる。1人前3100円。それでもほかのお店に比べると安い。お店に入ると大きなクエの魚拓が飾ってあった。
お酒は佐藤という店名にちなんで、芋焼酎の佐藤の黒を水割りで頼む。季節的にはお湯割りなんだけど、お鍋を食べる時は口の中がアチチッとなる可能性があるので水割りで。お通しはもずく酢。上品な甘みがあって美味い。鍋がくるまでのツマミに、からしれんこんと牛すじ煮込みを頼む。乾杯を終えると、これから料理してくれるクエの身と野菜を一度見せてくれる。
からしれんこんを食べ終わり、佐藤の水割りをおかわりした頃合いにお鍋が運ばれてきた。コンロの上に置かれ、蓋を外してもらうとフワッと魚の出汁のいい香りが広がる。具はクエの身のぶつ切り、白菜、ネギ、しいたけ、豆腐と至ってシンプル。アサツキともみじおろしを薬味にしたポン酢でいただく。まずはクエの身。歯を跳ね返しそうな弾力のある身とプルルンとした皮際のゼラチンの食感がたまらない。小型のクエなのか脂の乗りがそれほどには感じなかったが、この値段でこのお味を楽しめるのなら十分だ。
3人で黙々と鍋を突き、あっと言う間に空っぽに。クエの身や野菜のオカワリもできるが、こういう物は鱈腹食うもではなく、もう少し欲しいなってくらいで止めておくに限ると思っている。一応、ほかの2人にオカワリする?と確認をとってから〆の雑炊に。お漬物の盛り合わせもお願いして、クエのお出汁で煮られ、玉子を溶き入れた雑炊をいただく。雑炊なんて食べて糖質大丈夫かって? 大丈夫じゃなくてもこれを食わずに鍋は終われない。
著者: へた釣り