渋谷の釣り具店巡りをよくする。最近、巡回ルートに加わったのが釣り具店ではなく、チーズ専門店のフェルミエ渋谷店。ここで売られているオススメのチーズセットを買って、いろんなチーズを食べ比べようとしている。店員さんに「好き♪」と言われて2皿目のチーズプラトーは胸キュン味w
白カビ、青カビ、ウォッシュ、シェーブル、セミハード・ハードタイプといろんなチーズ7種類が少しずつ入っている店員さんセレクションのお試しセットが売られている。1つとして同じ組み合わせの物がないので、どれにしようかなぁと悩むことになる。店員さんが入っているチーズの種類や味を丁寧に説明してくれるのがうれしい。でも、説明されればされるほど、あれもた食べたいこれも食べたいで決められなくなっちゃうという罠が……。
マンスティールにクルミを挟んだ物を店員さんが「好き♪」と言った。これほどストレートなメッセージはない。チーズが好きでよく勉強しているであろう店員さんの「好き♪」を食べてみたくなった。好きと言われた瞬間、なぜかドキッとしたし胸がキュンとなったのには……自分でも驚いた。
(干しブドウから時計周りに)
コンテ 8+
フランス 牛 セミハード・ハード
フランスで最も生産量の多いチーズがコンテ。最低熟成期間はAOPで4カ月と定められているが、6カ月以上熟成し審査で15点以上(20点満点)を獲得するとコンテ・エクストラを名乗ることができるようだ。コンテ 8+は8カ月以上熟成されているコンテ・エクストラ。'14.12月製造と書かれていたので1年熟成された物だった。若いコンテと食べ比べると、ミルクの味や香りがさらに濃縮されたことが分かる。
ペライユ デ カバス
フランス 羊 ブルビ
三大ブルーチーズの1つであるロックフォールと同じ産地で作られており、ロックフォールと同じ羊乳のチーズだ。ウォッシュチーズと間違うほどにトロリとしており、羊乳独特のミルクのコクと余韻を存分に味わえる。今回の7種の中ではヴィニュロンとコレが食べてみて面白かった。
ヴィニュロン ド マルシェ ノワ
フランス 牛 ウォッシュ
オレンジ色の表皮に包まれたウォッシュチーズにクルミを挟んだ物。これまで食べたどのウォッシュチーズよりも香りが強烈だった。表皮を剥いで食べると意外と癖は強くなく、濃厚なミルクのコクとトロリとした食感を楽しめる。クルミは主張しすぎず、ちょっとした味と食感のアクセントって感じかな?
ブルー ド ラカイユ
フランス 牛 青カビ
切り口に占める青カビの混入比率を少しずつ増やしていって、青カビチーズに慣れて行こうとしている。ツンとした刺激のある香りがし、青カビ部分の刺激もシャープな感じ。でも白い生地部分はねっとりやわらかでクリーミーな印象。青カビの刺激とミルキーな優しい味わいをバランスよく楽しめるチーズだと感じた。
プロヴォローネ ドルチェ
イタリア 牛 パスタフィラータ
モッツアレッラと同じパスタフィラータという製造法で作られている。ほどよい弾力がある。表面を焼いて食べるとまるでお餅のように伸びるらしい。そのまま食べても牛のミルクの味をしっかり感じることができるが、特徴らしい特徴がないのでどう美味しいと説明しづらいチーズかも。残りは表面を焼いて食べようと思う。
カレ ド ロレーヌ
フランス 牛 白カビ
真っ白でフラットな白カビに覆われた四角のチーズ。ミルキーで塩味も控えめな優しい味わいは本格的なナチュラルチーズは初めてって人にオススメできる。逆にブリやカモンベールを食べ慣れていると、欠点は見当たらないけどなんだかちょっと物足りないと感じるかも。
(中央)
パルミジャーノ レッジャーノ
イタリア 牛 セミハード・ハード
説明不要?なイタリア産チーズの王様。パルメザンチーズって呼び方の方が日本では通りがいい。短い物でも18カ月、長い物だと5年以上熟成されるので水分が抜け切って超硬質でじゃりじゃりな食感。噛めば噛むほどに旨味が出る。ナッティで甘い香りを楽しめる。
著者: へた釣り