毎週楽しみにしているフェルミエ渋谷店のチーズセットだが、今週は残念なことに売り切れ。自分で一からチーズを選び組み合わせを考えることになったのだが……まだまだ知識が足りないことを思い知る。どうしても有名な物が中心となり、今週のチーズプラトーは面白味に欠けるかも。
日曜日にフェルミエ渋谷店に行ってあれ??? いつもは複数個残っているチーズの詰め合わせが1つもない。店員さんに確認すると今週は早めに売りきれちゃったとのこと。7種類入ったチーズセットを買って、セットに入っているチーズと違う傾向の物を1つ、2つ買い足してというのがいつもの買い方。プロが組み合わせてくれた7種という軸を失うと、チーズの組み合わせに悩むことになる。店員さんとも相談したが、自力で選ぶとどうしても有名な物中心になる。まだまだ知識も経験も足りないなぁと思い知る。
(手前3つ左から)
ケソ・デ・バルデオン
スペイン 牛乳・山羊乳 青カビ
塩漬けされたカエデの葉に包まれた青カビチーズ。牛乳と山羊乳の混乳から作られるのでミルクの甘さとコクをしっかり味わえ、青カビのマイルドな刺激がいいアクセントになっている。生地は水分が少なめで少しパサパサした感じで口の中に入れるとパラリとほぐれて味が広がる。
クレミエ・ド・ショーム
フランス 牛乳 ウォッシュ
モンドールによく似た丸い木の箱に入ったチーズで上部の外皮を剥がしてスプーンですくって食べるという食べ方もモンドールと同じ。1個買うお金がなかったので1/2にカットされた物を購入。ドロリとした生地はとにかくミルキー&マイルドでねっとりとした食感。臭いもそれほど強くなく外皮も食べられるが、外皮自体が美味しいわけではないのでやはり生地だけすくって食べるのが正解かな。
ゴルゴンゾーラ・ドルチェ
イタリア 牛乳 青カビ
三大青カビチーズの1つに数えられるゴルゴンゾーラにはピカンテとドルチェがある。ピカンテは青カビの刺激強め。ドルチェは青カビ控えめ。イタリアでもドルチェの方が主流になっているそうなので、今回はドルチェを選んだ。ミルクの甘み、青カビの刺激、少し強めの塩加減がうまく調和しており、バランスがよく食べやすいように感じたが、ピカンテの方が個性的で好みかも。
(奥の3つ左から)
ラクレット
スイス 牛乳 セミハード・ハード
アルプスの少女ハイジで暖炉にかざして溶けた表面を削り取り食べていたのがこのチーズ。溶かして茹でたジャガイモなどにかけて食べられることが多いが今回はそのまま食べてみた。ナッティな風味があり、もっちり柔らかい生地はミルクの甘味がしっかり残っており、このまま食べても十分に楽しめる。ジャガイモは糖質的にNGだがソーセージなどにかけて食べてみよう。
ペコリーノ・トスカーノ
イタリア 羊乳 セミハード・ハード
ペコリーノはイタリア語で羊乳で作られたチーズのこと。トスカーノはワインやオリーブの産地として知られるトスカーナ地方のこと。やや白っぽい生地は羊乳らしい甘みと酸味があり、口の中で溶けるのを楽しんでいると、ミルクのコクが少し遅れてやってくる。塩味は以前食べたことのあるペコリーノ・ロマーノに比べると格段に穏やか。イタリアでは空豆と一緒に食べられるそうなので今後試してみたい。
ブリ・ド・モー
フランス 牛乳 白カビ
トロトロに熟成して形を保てなくなったたれぱんだ状態の白カビチーズにハマっている。クロミエ、カマンベール・ド・ノルマンディ、ブリ・ド・モー・オ・トリュフを食べたので次はブリ3兄弟で一番のくせ者であるブリ・ド・ムランをと考えていたのだが、店員さんに「ブリ・ド・モーが食べ頃ですよ~」と勧められて買った。トロトロの無殺菌乳の白カビチーズの複雑で濃厚な味を一度体験したら若い白カビチーズが物足りなくなる。
著者: へた釣り