馬刺しが食いたい!!とどうした弾みにか思い立った。馬料理の専門店は何軒か心当たりがあったが馬肉ばかりだと飲みすぎてしまう傾向がある。馬刺しを含む九州(主に熊本県)の美味い料理とお酒を楽しめる古川橋・鳥亭に行くことに。天草大王という鶏を使ったお鍋がとても美味しかった。
熊本といえば球磨焼酎。ワインでも日本酒でも産地の近い料理とお酒を合わせるのが基本と聞いたことがあるので、珍しく米焼酎を飲むことに。あまり多くの銘柄を知らないが「鳥飼」という名に聞き覚えがあったのでこれを選ぶ。日本酒に似た香りがあって柔らかな味わいのお酒だった。普段は芋焼酎を飲むことが多いが、元々は日本酒好き。日本酒に似た吟醸香を楽しめる米焼酎って芋焼酎より好みに合うかも。
まずはお酒のあてを何種類か。サラダでお腹を膨らます作戦で生えのきと彩野菜サラダから。えのきを生で食べると食感が楽しく少し甘味もあって美味しいものだってことを知った。ただし、スーパーなどで売っているえのき茸を生食してはいけないようで生食用の物が別にあるようだ。熊本のお酒のお供でハズせないのがからし蓮根。からし明太子を熟成させ、からすみのような食感になったからすみ明太子も頼んだ。九州のうまかもんはお酒が進むぅううう!!
馬刺しは三角バラを頼んだ。熊本の馬刺しらしい霜降り肉で、口に入れると脂の甘味を残して舌の上で蕩ける。馬刺し専用のドロリとしたお醤油を少しだけ付けていただいた。関東で馬刺しというと赤身肉が供されることが多いが、個人的には熊本の霜降り馬刺しの方が好みだ。サービスなのか少しだけたてがみも盛られていた。馬刺しは脂が最高ってことを思い知る。
天草大王を使った鶏料理を3品ほど頼む。カレーしお、和風しお、抹茶しお、黒こしょう、
ペッパー&チーズ、柚子風味の醤油ダレ、おろしポン酢から味付けを選べる塩どり唐揚げは絶品だった。「お持ち帰りもできます」と書いてあったので全味付けを制覇するためにこれだけ買いにきてもいいかなぁってほどに◎。地鶏もも肉の炭火焼は表面がパリッと焼かれており歯を立てると柔らかいもも肉からじゅわりと鶏の脂がにじみ出してくる。美味しい地鶏は皮まで美味しいってことを教えてくれるのが鶏皮揚げだ。
鳥亭の名物が十種類用意されている鍋料理。鶏すき鍋や水炊き、つくね鍋などの鶏のお鍋だけではなく、博多の牛もつ鍋、相模豚しゃぶなどもある。この日は寒かったので体を温める効果を狙って黒にんにく入りつくねのしょうが鍋にしてみた。黒にんにく、しょうが、つなぎに山芋がたっぷり入っているつくねはすごく柔らかくおたまですくわないと崩れる。少し白濁したスープは天草大王で取られた物で濃厚。しょうががほどよく効いていてつくねを食べると口の中すっきり。スープをすすると鶏のお味が至福。スープまでほとんど残さずいただく。
著者: へた釣り