糖質オフの最大の敵は糖質を食べたいという欲求ではなく、便秘の不快さである。初期は本当に苦しんだがチーズ道楽を始めると途端に!!! 以来、毎日快便である。カビ系のチーズには整腸効果のあるパルミチン酸と便を軟らかくするオレイン酸が多く含まれており、便秘薬より効果あり。
チーズって美味しいよって原稿にうんこの話は書きたくないのだが、食ったら出るのが摂理なので勘弁してほしい。便秘にチーズが効いているかもというのは毎週、ナチュラルチーズセットを買うようになってすぐに気付いた。ナチュラルチーズ(プロセスチーズは不可)には腸の働きを整え、便が硬くなるのを避ける成分が含まれていると知った。特に、白カビ、青カビなど表皮をカビで覆われたチーズはパルミチン酸とオレイン酸が豊富なんだという。また、モッツァレラなどフレッシュチーズは腸内の善玉菌を増やし腸内環境を改善する働きがあるそうだ。
今回の目玉は山羊乳チーズのトピネット。これを目当てに買った。山羊乳は臭いから嫌だって人もいるけど、さわやかな酸味はヨーグルトのようでもあり、ミルクの優しい味を感じられる物が多いので食わず嫌いなら、無殺菌乳で作られた本格的な物を是非試してほしい。何種類かのチーズを食べるときそのうちの1個は山羊乳でなくてはと気付くに違いない。
1.ウブリアーコ・セッコ
イタリア 牛乳 セミハード・ハード
ワインの樽の中にチーズを隠したことで生まれたいわうる酔っぱらいチーズの1つ。モンテ・ヴェロネーゼというチーズをプロセッコという白ワインに漬けこんだ物だ。口の中に入れるとポロポロと崩れ、まずはミルクの味が。少し遅れてワインの味が口の中に広がってくる。やっぱり白ワインと合うのかな?
2.トピネット
フランス 山羊乳 シェーブル
トピネットはフランス語でモグラ塚のことで、アニメなどでお馴染みのモグラが顔を出すこんもりとした土の隆起に似た形をしたチーズだ。無殺菌の山羊乳から作られたチーズらしい酸味と優しくおだやかなミルクの味をしっかり感じることができる。余韻のように残るミルクの香りまでたまらない絶品チーズだ。
3.ブリア・サヴァラン・アフィネ
フランス 牛乳 白カビ
美食家の名を冠した至高のデザートチチーズ、ブリア・サヴァランを4週間熟成させた物。表面は柔らかい白カビに覆われ、クリームがたっぷり加えられた生地は熟成前に強く感じた酸味が抑えられ、チーズらしさが増する。しっかりとミルクのコクが感じられるようになり、若いうちも美味しかった名優が時を経てさらに化けた感じ。
4.コンテ・ド・モンターニュ・オーガニック
フランス 牛乳 セミハード・ハード
コンテを食べるとき意識するのはフリュイテとは?ってこと。エピセアの板の上に置かれて熟成されるコンテは、最低でも83種の風味を持つと言われている。鈍い味覚と臭覚でいくつのフリュイテを探せるかに挑戦する。そんな難しいこと考えなくても芳醇な香りと濃厚なミルクの味を楽しめる鉄板で美味しいチーズなのだが……。
5.プロヴォローネ・ドルチェ
イタリア 牛乳 パスタフィラータ
モッツアレッラと同じパスタフィラータという製造法で作られている。ほどよい弾力がある。表面を焼いて食べるとまるでお餅のように伸び、チーズステーキ用と書かれて売られていることが多い。そのまま食べても牛のミルクの味をしっかり感じることができるが、やっぱり焼いて食べるのが正解かなぁ~。
6.グラン・カルヴァ
フランス 牛乳 ウォッシュ
ノルマンディの三大チーズの1つ、リヴァロの中でもカルヴァドスで表皮を洗って熟成させた物をグラン・カルヴァと呼ぶようだ。リヴァロらしい黄色味がかった表皮は少し硬く、生地のもっちりふわっとした食感との対比が面白い。ウォシュらしく濃厚なミルクの味を楽しめる。熟成前だったのか香りは控えめだったように感じる。
7.ゴルゴンゾーラ・ピカンテ
イタリア 牛乳 青カビ
世界3大青カビチーズの1つに数えられるイタリアのゴルゴンゾーラ。名前の響きがよくイタリア料理のメニューでその名をよく見かけるので知っている人は多いと思う。ゴルゴンゾーラにはピカンテとドルチェの2種類があり青カビの刺激が強いピカンテが正統派。ただし食べやすく青カビを減らしたドルチェの方が主流派になっている。
著者: へた釣り