2000円で酒を飲み肴を食べて満足できるニセンベロの店。意識していると結構見つかる。広尾・まんまなんて表に「おつかれ様セット(中略)2000円」って看板が出ていた。好きなお酒2杯付きなのでベロは無理でもホロ酔い気分は味わえる。常連限定?な敷居の高さを乗り越え突撃してきたよ!!
恵比寿橋から明治通り沿いを広尾の方に向かって歩く。右側(恵比寿側)のビルの1階、少し奥まった場所に店はある。ワンコイン海鮮丼のお店の横に「呑み食処まんま」と書かれた看板が出ている。メニューにあまり特徴はない。よくある居酒屋だ。大山鶏の焼き鳥が1本210円なのですごく安い店というわけでもない。メインの看板の横に黒板に手書きで書かれた看板。おつかれ様セット2000円とある。最近、1人で飲むときはニセンベロをテーマにしている。まさに求めていたセットメニューなわけでこれはスルーできない。丼屋の横の少し薄暗い通路をのぞいてみると、のれんが掛かっている。常連客相手にだけこっそり商売している風だし、隣の店のライトが怪しすぎるしで猛烈に敷居が高い。道に看板は出しているわけで追い返されるってことはないはずと信じ勇気を出してのれんをくぐる。
扉を開けると明るい店内と威勢のよい女将さん。そして個性的な雰囲気の主人。焼き鳥のよい匂いがする。カウンターは3人のお客さんで埋まっていた。遠慮がちに「1人なんですが」と告げると「もちろん大丈夫ですよぉ」とテーブル席に通してもらう。おつかれ様セットの内容は、お通し、冷奴、好きな串を3本とお酒を2杯。お酒は鉄幹(芋焼酎)の水割りを頼む。大きめのグラスに入った水割りが運ばれてくる。一口すすると濃いめに作ってあるようでしっかり焼酎の香りと味を楽しめ、好感触。お酒をチビチビと楽しんでいるとお通しと冷奴が運ばれてくる。お通しはわかめと麩を炊いた物で上品な味わい。冷奴は涼しげなお皿に盛られているのがうれしい。お通しと冷奴でお酒を1杯飲みほしちゃえる感じ。
串焼きは3本頼める。ピーマンとねぎま、手羽先を頼んだ。ボリュームというか食べごたえだけで選べばほかの選択肢もあるが、野菜、特に緑黄色野菜は食べないとね。こういう書き方はお店の人に見つかると叱られそうだが、想像していたよりもお肉が柔らかくって、しかもジューシーで美味しかった。焼酎を2杯いただいてここまでで十分に満足しているはずなのに表の看板にあったあるメニューが気になって仕方がない。赤ウィンナー炒めだ。ハムカツと並んで居酒屋で食える最高に美味しいジャンクな肴の双璧である。我慢すればニセンベロ成功、頼んじゃえば本日の飲みの満足度が急上昇する。そんなどうでもいいことを一大事のように考えながら飲むお酒は楽しい。
著者: へた釣り