朝起きた瞬間、何かが猛烈に食べたくなることってない? え!? ない? おかしいな…僕にはある。どころかよくある。今日は目覚めた瞬間、餃子が食いたくって食いたくって我慢できない。油をたっぷり使う中華料理はダイエットの敵だし、餃子の皮には糖質がたっぷり。でも……食べたい。
餃子への妄執はお昼時になっても収まらない。どころか酷くなっていく。餃子食っちゃうか!!と決心しかけては、糖質的に止めとこうと逡巡することを繰り返す。折衷案として思いついたのが、豆腐料理の空野というお店で食べたことがある湯葉餃子。恵比寿店ならランチもやっていたはず。こんにゃく麺など糖質やカロリーを減らすための代替食品は美味しくないことが多いので食べないようにしているが、空野の湯葉餃子は以前、夜にお店に行ったときに食べたことがあり、非常に美味しかったという記憶があった。
恵比寿駅東口を出て七叉路をたい焼き屋の裏の狭い路地に入っていくと、空野はある。リッチな感じのオシャレな店構えなので一人でランチで訪れても大丈夫かと不安になるが、女性の一人客も多いので男だからダメってことはないはず。席に通され、湯葉餃子定食(税込1000円)を頼む。すぐに運ばれてくるのがざる豆腐。十勝産のトヨマサリという大豆から作られているお豆腐はフワリと柔らかい食感で、大豆由来の優しい甘さがうれしい。まずは塩で、続いてスダチと醤油を少量使って食べる。塩では豆腐その物の味を楽しめ、すだち醤油はざる豆腐という料理を完成させる。ランチではざる豆腐はおかわり自由。豆腐なら糖質の心配はないので当然、おかわりした。
餃子への妄執のことなど忘れて、ざる豆腐を楽しんでいるときれいな木の膳に乗って湯葉餃子定食が運ばれてくる。湯葉餃子は餃子の皮の代わりに餡を湯葉で包んで焼いた物。豚肉から出る油で湯葉の表面はカリッとした食感になっており香ばしさがある。餡はニラが効いていて餃子を食っているという気分をちゃんと味わえる。小鉢は卯の花。これにご飯とみそ汁、香の物が付いている。餃子になって湯葉餃子にないのはモチとした皮の食感だけかな。餃子を食った気分を得て、完食♪
著者: へた釣り