いろんなチーズを食べてみたいけど、チーズって高いよね。夕食後の散歩が閉店間際にチーズ売場で見切り品を漁るという謎の男になっている。30%引きならよく見つかるし、半額になっている物も珍しくない。普段は高すぎて手が出ないチーズだって半額ならなんとか買えちゃう。
チーズ売場で賞味期限の残りが少ない見切り品を探すという行為、実はチーズ道楽を始めたころからやっていた。別に恥ずかしいことでも隠すことでもないので、50%オフになったブッラータを発見とか、運よく半額で売っているのを見つけて購入し夢をかなえる(パヴェ・ダフィノア)と美味しいチーズに出会ったときは隠さずに書いてきた。ならば、どうしてまた今さら見切り品を漁る男なんて記事を書いているかというと……ラッキーなことに美味しい見切り品を同じ日に4つもゲットしちゃったのである。
ナチュラルチーズは熟成が進むと味わいが変わる。賞味期限が迫っているチーズというのはそろそろ熟成が最終段階に近づいている状態なわけで、クセ者チーズ好きとしてはむしろ望むところなわけだ。売場での温度管理は少し低めで熟成を抑えているので、賞味期限を越えたくらいの方がむしろ美味しいとすら思っていたりするが……ただし自己責任でwww
1.ローヴ・デ・ガリッグ
フランス 山羊乳 シェーブルタイムやローズマリーなどのハーブ類を食べて育ったローヴ種という山羊の乳から作られるチーズで非常にユニークな味わい。酸味が強くチーズというよりはヨーグルトだ。口の中で蕩けて消えて行くとミルクのコクとともにハーブやコショウのような香りがほのかに感じられる。これまで食べたシェーブルの中でも個性派の1つだ。
2.アイリッシュウィスキー・チェダー
アイルランド 牛乳 セミハード・ハードチェダーチーズにキルベガンというアイリッシュウィスキーを混ぜて作られる。黒ビールを練り込んだアイリッシュ・ポーターと同じ生産者による物だ。チェダーの甘味が収まるとウィスキーの香りが口から鼻へと抜けていき余韻を残す。洋酒が嫌いでお菓子に入っているもの苦手な人はパスする方が無難かも。
3.べームスター・エキストラオールド
オランダ 牛乳 セミハード・ハード世界遺産に登録されている海抜マイナス6メートルの干拓地べームスターで作られているオランダ王室御用達のチーズ。エキストラオールドは26カ月長期熟成された物でねっとりとした旨味と芳醇なコクがあり、ミルクの甘みが力強い。結晶化しジャリジャリしている部分はさらに濃厚でパルミジャーノ・レッジャーノに引けをとらない。
4.パヴェ・ダフィノア・スクレ
フランス 牛乳 白カビ石畳の意を持つ立方体のチーズ、パヴェ・ダフィノアはもともと乳脂肪分が多くミルキーなチーズだが、スクレはさらに生クリームを追加し、乳脂肪分71%のトリプルクリームにした物。超ミルキーかつクリーミー&トロトロで分かりやすく美味しいチーズになっている。このチーズを嫌いだって人はあまりいないと思われる。
著者: へた釣り