北海道旅行中に食べたチーズ工房チカプのシマエナガが気に入ったと知った義母が、入荷したての物を2個買って送ってくださった。来年、釧路に行くまで食べられないと思っていたのでこれはうれしい。まだ熟成が進んでおらずかなり若い感じだった。食べ頃をずらす熟成実験を開始。
シマエナガは白カビチーズなので熟成状態を把握しやすく実験に向く。賞味期限は2つとも9月3日だった。普通に冷蔵庫の野菜室に入れたままにして熟成を進めるとこの1週間くらい前、8月28日あたりから食べ頃になってくる。せっかく2つあるチーズに同時に食べ頃を迎えさせてしまってはもったいない。1つはこのまま8月後半に食べ頃を迎えるようにするとして、もう1つはその1週間前には食べ頃にしたい。熟成を進める方法は簡単だ。1日のうち数時間だけ野菜室からチーズを取り出し、常温に戻すことで熟成を加速させる。まずは1日に1時間ずつ常温に戻してみる。熟成の進みが遅いと感じたら常温に戻す時間を長くすることで調整する。目標は8月23日に食べ頃にすること。
白カビチーズの食べ頃サインは最初は真っ白だった白カビ部に茶色い(麦わら色の)部分が多く混ざること。こうなると白カビに覆われた表皮にキノコのような香りと味が加わり美味しくなってくる。生地の熟成も分かりやすく進み始め、食感はややねっとりと変化しミルクの味の濃厚さが増してくる。ここまでくれば食べ頃だが、もう一段感熟成を進めると生地がドロリと蕩け初めてミルクの甘みと旨みがさらに濃縮されてくる。内部が蕩けて表皮では自重を支えられなくなり形が変わり始める。シマエナガのような円筒形のタイプだと上部の表皮中央が窪み始めたら超食べ頃状態になった印。今回はこれを目指してみたい。
熟成を調整するやり方は知っていたが、実際に熟成具合を見比べながら熟成過程を確認する機会はこれが初めて。うまく熟成させてお気に入りのチーズを好みの状態に仕上げることができれば自信がつく。すごく慎重にチーズの状態をチェックしながら実験を進めていくつもり。
著者: へた釣り